茅の輪縁起(ちのわえんぎ)

ホーム   »   里神楽あらすじ   »   茅の輪縁起(ちのわえんぎ)

ある時、武塔神むとうのかみという神が旅の途中である兄弟に宿を借りようとしたところ、裕福な弟の巨旦将来こたんしょうらいは断り、貧しい兄の蘇民将来そみんしょうらいは迎え入れました。
のちに武塔神は自分の正体は素戔嗚尊すさのおのみことであると明かし、もてなしをした蘇民の娘に守りとして小さなの輪を与え、この守りを身に着けていれば末代まで疫病などの厄災を避けるとこができると教えました。
その後茅の輪を授からなかった巨旦の一族は滅んでしまいました。

素戔嗚尊
三貴子の末子。姉の天照大御神あまてらすおおみかみは太陽を、兄の月夜見尊つくよみのみことは月を神格化した天部の神。
性質は勇猛で破壊行動が著しく、疎まれて根国ねのくにに降される。


蘇民将来

備後の国の民。


巨旦将来
備後の国の民。蘇民の弟。

 

夏越の祓なごしのはらえ
毎年六月三十日ごろに神前に拵えた大きな茅の輪(ちがやという草で編んだ輪)を人がくぐることで年越の大祓のあとの半年間の穢れを祓う神事である。
夏越と年越は対を成しており、年越の大祓でも茅の輪くぐりが行われる。くぐり方は、一礼のあと左足からまたいで輪をくぐり左回りで元の位置へ戻り、次に一礼して右足から右回りで元の位置に、また一礼してから左足から左回りで元の位置に戻る。最後に茅の輪をくぐって神前まで進みお参りをする。

蘇民将来の説話は夏越の祓にゆかりある民間信仰とされ、「蘇民将来子孫也」と記した護符は素戔嗚尊と縁の深い神社で厄除けの象徴として扱われる。
護符は小さな茅の輪とも併せて玄関や神棚に飾り、その年の家内安全と無病息災を願う。

春日神社の茅の輪
ページの先頭へ